チベット・ノマディック・チルドレン の紹介

■教育支援

チベットには、ウーツァン、カンパ、アムドという3つの地方があります。
アムド地方にある甘粛省甘南チベット族自治州に、標高3,500m以上のマチュ県があり、
その中にあるムラという村に、およそ350世帯程の人々が遊牧民として暮らしています。
遊牧民の暮らす環境下では、子供たちが学校教育を受ける制度が成り立っておらず、
成人するまで一度も学校教育を受ける機会を与えられないまま生活しているのが現状です。
ごく少数の子供たちは、遠い地域にある学校に通うため、家族と離れて寮生活をしています。

そこで、2010年11月、ムラへの学校設立を実現することを目標とした、チベットノマディックチルドレンの会を発足しました。1人でも多くの子供たちが充分な教育を受け育んでいけるよう、その環境作りに努め、支援の輪を広げていきたいと日々感じ励んでおります。

2018年、現時点までの歩みとして、

2011年7月 現地へ初の視察
2013年7月 現地へ2回目の視察
2015年11月 ムラに幼稚園建設
2016年8月 現地へ3回目の視察・スタディツアー
2017年9月 ムラに小学校建設
2018年7月 現地へ4回目の視察・スタディツアー

となっております。(2018年11月現在)

最近では、冬の寒さが非常に厳しいチベットの防寒着とされている「チュパ」を勉強に励んでいる子供たちに贈るプロジェクトを起こしました。
おかげさまで、2018年の視察時に、目標の2分の1である約50名分のチュパ資金を寄付する事が出来ました。
このように、私達はあくまでも支援を行いますが、資金だけを提供するものではなく
現地の人々と共に模索しながら、今後も可能な限り実現化して行きたいと考えています。

■国際交流
これまで、興味を持っていただいた方々と一緒に、現地を訪問した実績があります。
今後も、毎年現地を訪問するスタディツアーを実施し、遊牧民の暮らしを身近に体験したり、交流したりする機会を作っていきたいと考えております。
代表であるゲレック自身がチベット人ですので、
一般の観光では体験できない、遊牧民の中に入った体験を得る事が出来ます。
チベットに少しでも興味がある方の参加を随時募集しています。
多くの人にチベットを知ってもらい、チベットを好きになっていただく事が私たちの願い
です。

■代表者から一言

私はチベット高原、アムド地方の小さな村に生まれました。幼いころから勉強したいと思っていましたが、寺に里子に出され僧侶として育った立場もあり、また学校そのものが近辺に無い環境下で、学校教育は受けられませんでした。
生きていくために、教養を身につける事は必要です。
学べる事、学ぶ場所があるという事は、本当に有り難い事なのです。
日本では当たり前の事でも、国が違えば状況も違う事を知っていただきたいのです。
そして、学べる日本の環境にも感謝していただきたいのです。
これは小さな私からの心からのお願いです。私ひとりの力は微力でも、皆さんと力を合わせれば大きな力になり、学校設立の夢も実現可能であると思っています。ご不明な点や
疑問に思う事があれば何でもお尋ねください。
ご意見もお寄せいただき、温かいご支援をよろしくお願いいたします。

ゲレック
(2018年11月3日)